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たいがのゆううつ

このサイトはマイペースに二次創作や漫画・小説などを淡々と更新していきます。過度の期待はしないでください。あとPCのデスクトップから3m離れて見やがってください。

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涼宮ハルヒの憂鬱の二次創作を中心でやっていく方針です。あと自身の日々の徒然なる日記好きなラノベの紹介等も書いていきます。

社会人になり5年経ち、色々と考えなければいけない時期に来ているかも

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後悔と希望 後編 ・・・と日記

お久しぶりです。・・・ってこのブログで日記書くのまた空いたな~
とりあえず…今やっている仕事が色々な意味でヤバいです…。それはもう色んな面で…。
・・・書かなければよかったと、今は後悔している。…何て言う事を書いてるんだろう俺…

それはそうと、とらドラ!の狩野すみれさんのSSを更新しました。
タイトルは『後悔と希望』 です。(タイトル考えるの難しい…)
一応これで完結です。本編の部分はね(ぇ
というわけで外伝的な話をまた書くと思います。
でもその前にいい加減ハルヒSSも区切りをつけないと…間を何度も空けるから多分訳分からなくなっているかと思う;

あと、これからはSSは追記に置くことにしました。今まで追記の存在に気付いていない俺ってorz
とりあえずこれでまた整理されたはず。
SSを読まれる方は続きを読むからどうぞ。

さて、コミケが近づいてきたな。戦の準備でもするか(ぉ
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後悔と希望 中編その2

パッチリと目が覚めた。これ以上ないほどの目覚めの良さだった。今日はあんなことがあったのに、気だるさや眠気が全くないのだ。しかし、その時が夜だったという事実を除けば大いに喜べたのだが。

「・・・ちぃ。まだ一時かよ」

そう、現在の時刻は真夜中の一時を過ぎたばかりであった。窓に目を向けると、上弦の月が街灯の少ない片田舎に光をもたらしている様子がうかがえた。
今日は色々な意味で最悪な日だった。図書館では何度も呆けていたらしく、勉強が全くと言っていいほど進まなかったり、私のそばにいた友人から私の恋愛話をしつこく迫られたり。そう言って、そんな状況を作り上げたのが他ならぬ私自身だから余計にこの状況を収拾できないでいる。

「やはり・・・・するべ」

突然ノックする音が聞こえて軽く驚いてしまった。誰だよ、こんな夜中に。

「あの・・すみれ?まだ寝てないのなら、中に入れてくれる?」

・・・あぁ、マリーか。しょうがねえな、今開けるからちょっと待ちな。
溜息をつきながら立ち、木製のドアをゆっくりと開けた。目の前の金髪女が真剣な眼で私を見つめている。彼女は何も言わないで私のベットに座り、

「一緒に・・・寝ない?」

はぁ・・・高校生にもなって友人と寝ることになろうとは考えてなかったよ。まして今は留学している身であるのにな。ベットの敷地面積が半分になって落ちそうじゃないか?これでは余計に寝られそうにない。そんなことより、

「マリー、お前、用事はこれだけじゃあないんだろ?他にあるんじゃないか?」

「はは、ばれちゃったか」

こいつはいつも意地悪そうな顔で私をおちょくる癖に、今の相手は本当に申し訳なさそうな顔をしてやがる。ったく、こいつは・・・。

「………いいよ。話すわ。ここに来る前の 『半年間』 の話をな」

「い、いいの!?」

「ああ、だがよく覚えておけ。これはお前と私だけの秘密だ。ここの主人はともかく、大学関係の奴らには何があっても漏らすな」

「大丈夫よ、そんなことするわけないじゃない。私たち、友達でしょ?」

そう言うマリーの顔からは誰もが和みそうな笑顔がほころんだ。
そんなに話を聞きたかったのかよ?全く、変わった奴だよ・・・。
私は追憶にふけるように一つ一つ掻い摘んでいった。

私が生徒会長となり北村を副生徒会長に推薦し仕事がある度に呼びまわし何度も付き合わせた事、今年入部してきた(正確には私が入部させた) 不幸な庶務を北村と一緒におちょっくった事、その庶務を私の過剰なまでの天然で馬鹿な妹を引っ付けるために北村と組んで手助けをした事、その過程でアルバムの写真を捏造するための合宿にていつ酒を飲んだのか確かな記憶は無いのだが高校のプールで大はしゃぎした事、そしてそこで生徒会みんなの夢を語った事、文化祭を盛大に盛り上げた事をまず話した。……そして…

「その文化祭の次の日の慰労会で、私は………」

先方の都合で留学する日が早まった事を伝えた。その知らせは私自身にも急なものであったが、早ければ早いほどいい。そう思い了承した、と。私の妹はもちろんその事実について知っていたし、他の生徒会役員、文化祭実行委員全員寂しそうな顔をしたが頑張れよだの外国に行っても元気でいてくださいだのエールを送ってくれた。
しかし、その時の北村は私に何も言わなかった。何でもいいから言って欲しかったと心の片隅で密かに私は思った。
それでも、今思えば言えなかったのかもしれない。私の記憶が間違ってなければ、その時の北村は目から生気が抜け茫然としていた様子だったはずだから。

その数週間後、北村は…グレた。短髪を金色に染め、部活動には無断で休み、生徒会長立候補は辞め、ついには学校にさえ来なくなった時があった。それと同時に、私ともその間全く口を利かなくなった。
その時の私は、これ以上ないまでの動揺と自身に対する責任感が大きく私の心を乱れさせた。
何故…お前はこんなところで変な道に行くんだ? お前はそんなことをしている暇はないだろう?
あの川嶋とかいう猛獣女と同じクラスの女が私にチクリと言った。原因に心当たりがあるのではと。無論、あった。あったというか、原因そのものが私だと分かっていた。しかし、そう思いながらも北村には失望していた。そんなことで生徒会やその後の人生を台無しにするのならば、もうお前とは関係ないと。
ただ、やはり寂しかった。こいつなら私を分かってくれるかと思ったのに。笑顔で送ってくれると思ったのに。
そういう意味での失望の方が大きかった。
ただ、その後は猛獣女とそれにいつもついている高須という男が、北村のために生徒会を支配するだとか言って立候補して北村のやる気を出させようとしたのは、途中大いに笑わせてもらったが良い友人を持っているなと感心した。私はもちろん直接は干渉しなかったが。そのおかげで北村は生徒会長に立候補すると言ったらしいのだが。
…こいつは直前になって迷いが生じたらしい。んで結局辞めるだのと言いやがったのさ。こいつは私に一本釣りにされて過ごしてきた二年間がどうのこうのとかほざいたり、現実を受け入れられないとか何だとか………。
わたしはもう我慢ならなかった。
そう思った瞬間、私は頭の意思とは勝手に体は北村の方へ動き、口は北村へ罵倒ではなく今の今まで言えなかった北村の未来へのエールをこれまたマシンガンの如く撃ちまくってやっていた。
私が去ったあと、後ろから急いで駆けだす足音が聞こえた。…ったく、廊下は部活動以外走るのは禁止なんだぜ? まあ今日だけは注意せずに知らなかったふりをしていてやるよ。早く恋ヶ窪先生のもとに急ぐんだな。
これで安心した。北村がやっと決意してくれた。これで、私は気兼ねなく留学する事が出来る。

しかし、それは間違いだとすぐに気付いた。何かまだもやもやしたものがねっとりと私の中で絡みついて離さない。
そのもやもやしたものが、この後すぐに判明してしまう。

「生徒会長選挙の当日のことだ」

あいつはグレた事なんてなかったみたいに堂々と体育館のステージに立ちやがった。この時だけはあいつが輝いて見えちまったさ。不意にそう感じた自分が少し恥ずかしい。

『ただいまご紹介にあずかりました、北村祐作です。私は、――いや俺は』

さあ、言いたい事を全部吐いちまいな。これからはお前の独壇場だ。この学校をどうするのか、どうしたいのか、残さず出せ。
緊張した目つきで一瞬私に目配りをした。気にするな、私はお前を…

『俺は、会長、あなたが、好きだ―――――――――――――――!!』

マイクのボリュームをこれでもかというくらいに大音量で叫び放った。今までの気持ちを全開放する勢いで。
私は開いた口が塞がらなかった。頭の中は真っ白。完全に思考は停止していた。
北村が熱意を込めて演説しているのはわかる。だが、肝心の中身は殆ど聞き取れなかった。聞き取れたのは、最後のこの言葉だけ。

『…――望みは――ゼロですか!?俺と会長の間には、本当に、特別な縁などないのでしょうか!?』

そして、一礼。
もやもやしたものがまた蠢きだした。しかも、それは今までの比ではないくらいに暴れだしていた。
――お前……自分が何を言っているのか分かってるのか…?
その時に北村に返した内容は、いつものようにそっけなく北村に一票よろしくと宣伝してやった。
これでいい。これでいいのだ。あんな馬鹿な事をあいつは言うのだから、本当は怒鳴ってやりたかったのだが今日はあいつの晴れ舞台だ。それを汚すのは可哀相だろう。…そう思ったが、もやもやが消えない。
生徒会選挙が終わり、教室に戻ろうと廊下を歩いていたら、北村と同級生の高須という奴が私を呼びとめた。
高須が私を呼びとめた理由は、予想通り北村の事についてだった。昨日私が北村へのエールで前を押した。なのに、何故あんな回答で 『逃げた』 のか。あんなにも平気に。

――ズキッ…

『そうやって……また逃げるのかよ……』

『賢くって……あんたみたいにかよ!』

――ドクッ…ドクッ…

痛い…気持ちが悪い……。
告白しろとは言ってないだとか、逃げる事は悪い事ではないとか、自分は器用に賢く生きるために逃げる…とか言った覚えがある…が気持ち悪い……全部が思い出せない。思い出すと、体内にあるものを全部嘔吐してしまいそうだ。
私の中にいる虫が、早くここから離れろと命令する。それに従って早急に話を切り上げようと、高須に言った最後の一言だけは忘れる事が出来ない。

『……あいつがわたしみたいに賢くて 『悪いヘビ』 に利用されないようにな』

そして、あいつが、猛獣女こと逢坂大河が木刀を持って私のクラスへ殴りこみに来た。
物凄い形相だった。リアルな猛虎よりも殺気立った小さな肉食獣。あの二年の生徒会の一本釣りの時とは違うものだとわかった。

ここからは前回マリーに伝えられなかった回想通りだ。もう自分がその時に何を言ったのか詳細を思い出せない。
仮に思いだしてしまえば、そこで私の心は壊れてしまう。そんな恐怖が襲うから。
ただ言える事は、このもやもやした気分はただの感情ではなかった。元会長を気にしていたこと以上に北村を意識していたのだ。ただ、このまま進めば間違いなくそれぞれ別の道へ進まねばならないだろうこともわかっていた。
いつも一緒にいた奴がいなくなる。それを、自分自身で早めてしまった。もっとあいつをこき使ってやりたかったのに。
簡単な話だ。私は、あいつが……私の目から離せなくなっていた。あいつの性格がどうとかではない。あいつのことでできることならば何でもしてやりたい。これを恋愛心理でないとしたら何なのだろうか?

ここまで話してふと気付くと、布団が水でびっしょり濡れていた。それと同時に、大量の涙を流していたことにようやく気付いた。

「ありがとう、話してくれて。辛かったでしょう、この間の日々が」

マリーが同情でもなく、憂いでもなく、ただ優しく微笑んでくれて私の中の何かが弾け飛んだ気がした。

「……あぁ」

私はただ、そう返事をした。

後悔と希望 中編その1

「Hey ! A violet ! A violet ! Get up !!!!」

甲高い声で、目が覚めた。いつの間にか寝てしまったようだ。
目の前には、この国で初めて友人となった奴が少し怒ったような顔で私を見ていた。ちなみにこいつの名はマリーという。

「A violet ! 貴女寝過ぎね! さっきから何度も呼んでるのに全然起きないからもう夕方になっちゃったじゃない!? 」

「・・やっべー。いつの間にか寝ちまったか。また勉強進めなかったわ・・・。ま、それは何とかなるからいいんだが。てめえ、いいかげんにその名で呼ぶのはやめろ」

「えー? 別にいいじゃない? 花の名からつけられたんでしょう? 良い名前だと思うわよ?」

今いる場所はアメリカのとある有名な大学の図書館で、私とマリーはいつもここで決まって勉強していた。この図書館は、州の中でも上位を争うぐらい巨大な仕様になっていて大学生だけでなく一般市民も利用している。今日も高卒の資格を取るために通信学習をし、それから大学で講義を受けてから図書館で自主学習をしていたのだが・・・。

「それはそうかもしれないが、私は Sumire. と呼んでくれと一番最初にいったはずだがな? それに私は花の良さなんて一欠けらも分からないんだからぶっちゃけどうでもいいんだよ」

「そう、それは残念だわ。素晴らしいと思ったのに。あと言っておくけど、今日はずっとあの窓側の方を見ながらうとうとしていたわよ?最近寝不足じゃないの?」

「ああ、そうなのか・・・。」


――またか。


私は呆れたように胸の内で呟いた。・・何に対してだって?いや、正直言って本当に自虐的と言っていいほど自分自身を罵りたくなるような内容なのだ。
まだ正式に進学したわけではないのだが、そのような事は言い訳できない。去年の10月から既に一年は経つというのに。

それなのに・・・このありさまは何だ?


――狩野すみれ、お前は何をやってるんだ? お前はこんなところまで来て怠惰を貪りに来たわけではないだろう? エンジニアとしてこの世界で誰も見ることができなかったものを見るために留学したのだろう?

「まあ大体想像つくわ。大方自国で何か後悔した、もしくはとても大好きでやりたかったけど、結局やることができなかった出来事があったんでしょう?」

「・・・」

「例えば・・・恋の病とか・・」

私はペラペラ話すマリーの目をじっと凝視していると、マリーは軽く笑って 「ごめんごめん、冗談よ」 と軽く謝り、申し訳なさそうに「そろそろ私ん家に帰ろうか?」 と話を進めた。

「っち・・勘づかれちまったか。ったく、何でいつもお前は勘だけは鋭いんだよ。白状するよ、その通りだ」

できるのならマリーに見せた自分自身の顔を鏡でも使って見てみたいものだ。

「・・・やっぱり。だって貴女の眺めていた方向、全部『西』の方角だったわよ?」

何で気付かれたかはこの際深くは考えないことにしているが、まさか無意識に行っていることを見抜いている奴がいたことには正直驚いた。ていうか私だってそのことに最近になって気付いたのにこの女はどこからその発想に至ったのか教えてほしいところだ。それと同時に、自分のことなのに他人よりも無知だと知らされたことが恥ずかしくなってきた。穴があったら入りたい気持ちだ。
マリー。私はこの女の家でホームステイして生活している。私がはじめてこいつの家に訪れた時から、こいつは無邪気に私と接していた。そしていまに至り、私とマリーはすっかり友人同士となった。私たちが知り合ってから大分経ちこいつの性格等が大体わかってきたのだが、とにかくこいつは勉強では殆どを私に教えてと聞いてくるのに、勘だけはどこの誰よりも鋭いのだ。
それでも今回勘付かれた件に関して言えば、しょうがないかもしれない。憂鬱感いっぱいの雰囲気を出していたのは私自身痛いほどに自覚していたのだから。

「そういえば貴女がホームステイで私の家に来てから一年近く経つけど、高校生活の事について何にも聞いてなかったわね。よければ貴女の彼氏のことと一緒にエピソードを聞きたいんだけど、」

「はぁ!? 何でそこまで話さなきゃなんないんだよ? 白状したんだからもういいだろ!? 早く帰ろうぜ?あと彼氏なんていねえよ!」

「ふ~ん、別に話さなくてもいいけど、明日大学に行ったらすみれが恋の病で悩んでいるって言って、どうしたらいいか分からないから助言を与えてくださいって教授に伝えてあげるけど?」

「~~~~~。・・・あーわかったよ。言えばいいんだろ、言えば」

お前、人の扱い慣れ過ぎじゃないか?さすがにお前のことが恐くなってきたぜ。何か弱みを握られたら逆らう自信がなくなっちまうよ。

「そーそー!それでいいの!貴女の事は全部お見通しなんだから!」

「はいはい、しょうがねえな・・・」

はしゃぐマリーをなだめ、わかったわかったとりあえず外へ出ような、と帰りながら話聞かせるからと身支度を済ませ、数人の司書以外誰もいない図書館を後にした。実はマリーの家はこの図書館から数十キロ先にあるため、毎日バスを利用して通っている。勿論今回も図書館の近くのバス停で 「早く話せ!」 と急かす女を 「バスの中でな」 と言いつつ、できるならこのまま無かった事にしようと密かに望みつつ、到着した日本の型と大差変わりない大きさのいつものバスに乗り、席を確保した。ここから一時間ぐらいかかるので、その間に隣に座っている女が眠ってくれれば良かったと思った。だが自分の考えが甘かったみたいで、座った途端に 「さて、話してもらうからね」 と全く諦めている様子など微塵もない様子に、さすがにもう白旗をあげるしかなかった。

「話せば少しは楽になるかもしれないじゃない? 私だって少しは貴女の助けになるんじゃないかと考えているのよ?」

本当にそう思っているのかは疑問だがな。ただ単に他人のそのような話が好きなだけじゃないか?

「はぁーわかったよ・・・乗り気じゃねえけど。・・・えーと、どこから話せばいいか。もー面倒くせえから高校入学から話すか」

大橋高校へ入学当時、入学後に即生徒会に入部したこと、当時の生徒会の連中は一部を除いて歯応えのない奴が多かった事、そんな状況に苛々したために度々私が全体を指揮することが多かったこと、さらに部員の一人がやらかした不祥事を揉み消すために夏休み中に偽装卒業写真を撮る合宿を行ったこと、そして当時の生徒会長を気になり・・・後に自分の気持ちを明かしたことまでを語った。

「ふ~ん。初めて会った時からこの子は凄いと思ったけど、高校でも相変わらずだったのね」

「ほっとけ」

「ということは、問題の相手はその元会長さん?」

「あ、いや・・・そうじゃないんだが」

そう。あいつに自分の気持ちを明かした時は・・・玉砕した。高校を卒業したら獣医になるために遠くの大学に行くからお前の気持ちは受け取れないと、はっきりと断られた。そしてそれを私は素直に受け取るしかできなかった。卒業式でも最後に話すこともなく。結局あいつは私を副会長に任命したままこの町を出て行ってしまった。涙の一粒も出てこなかった・・・そう覚えている。

「今思い出しても 「こいつ本当に私か?」 と疑いたくなるぐらい自分の性格が未熟だったと感じているよ。玉砕直後なんてどうしたと思うよ? 甘いものを一日何個も食って、それが一ヶ月もかかったんだぜ?」

「うわ~それは大変だったこと・・。ん?それじゃあ最近のメランコリーはどこから?」

「まあ、焦るな。まだ続きがある」

今までの話は私が高校一年の話。新学期が始まる頃には一年のころのショックも和らぎ本格的に生徒会を導いていこうと活気をつけていた時だった。
はっきり言ってしまうと、当時の生徒会のメンバーは私以外で積極的に盛り上げていこうとしていこうとする奴はあまりいなかった。皆楽な方向で運営しようとする輩ばかりで、それが私は面白くなかった。そういう状況なので、毎年恒例の新入生一本釣りでは何としても見込みのある者を見逃すわけにはいかなかった。
そしてこの視力測定不能の目にかけて探した結果・・・見事に大物を釣り上げたのだ。
こいつならもしかしたら自分の意志を継がせることができる・・・そんな奴だとはっきりと認識したのだ。
ここから先は、前回の回想の通りだ。
その一年後には常時不幸な少年と、自分の過剰な露出に気付かない天然すぎる私の妹という色々な意味で面白い人材が入ってきたことはとりあえずここでは割愛させていただく。

私が前回の話を言い終えると、マリーがクエスチョン・マークが頭上にあるかのような顔で、

「う~ん。話の内容からすると、貴女がハイスクール時代の二年目の始めに可愛い後輩が出てきました、とても期待しているぞ、これから頑張れよ。・・・て言っているようだけど・・・」

言いながらマリーは私の顔にゆっくりと近づきながら、意地悪そうな顔に変化し、

「・・・まだ、続きあるでしょ。Su・mi・re・さ・ん?」

「んなっ!?」

「だって、綺麗すぎるんじゃない?私は、『恋の病』 について聞いたのよ?確かに今話したことは嘘ではない。本心だというのは実感したわ。ただ、それで終わりなわけはないわよね?」

「・・・」

「多分、私の想像だけど、本当の核心はその後の話」

「・・・」

私はただ沈黙するしかなかった。正直言えば、その話で納得していれば良かったと思っていたことをこいつは完全に見破っていたのだ。言葉も出なかった。

「・・恐いの?その時の記憶を掘り返されることが?」

「・・・!?」

本当にこいつは私の内側に手を掛けてくれるな。ギュッと絞られるように苦しい上に、針の様なものでチクチク刺しやがるから苦しいってもんじゃ表現が足りねぇくらいなのによ。
しかし、こいつ、マリーの言う事に反論できないでいる自分が言っても説得力の欠片もないことも十二分に分かっている。強がりなんて誰にだってできることぐらいな。
つまり、私は 『臆病者』 なのだ。そのような体験談を面白おかしく語ることもできず、かといってそれについて悩む自分への解決策などを見つけることが出来ず、周りにも抑え込んで溜めてしまっている。
そういえば・・・あの時もそうだったな。あの誰よりも闘争心むき出しのちび女が私に対して言った言葉。あいつのことは、今でも甘ちゃんだと思っているし、あの正直すぎる性格が私は大嫌いだ。ただ、それでも思い出さずにはいられない・・・

『なにが、なにが!躾だよ!あんたはただの 『臆病者』 だ!傷つくのも傷つけるのもあんたは怖いんだ!そのあんたの臆病さが、卑怯さが、北村君を傷つけたんだ!許さない!絶対に許さない!』

『臆病者!卑怯者!自分の心に向き合う事も出来ない弱虫!』

『あんたよりはマシだ逃亡犯!言ってみろ!北村くんの気持ちを受け入れないなら、おまえなんか嫌いだって、言ってみろ!』

・・・そうだ。私は『臆病者』だ。『卑怯者』だ。『弱虫』だ。『逃亡犯』だ。こういう風に言われて泣き言しか言えない私は、元会長に振られたときとは比べられないほどに自分の胸にぽっかり穴が空いてしまった。
・・・ということが今改めて思い知らされた、そんな気がした。やはり、後悔していたのだ。

「・・・嫌なら、いいよ。でも、言いたくなったら、少しでもいいから話してみて。・・・力にはなれると思うから」

そこからバス内は沈黙が漂うようになる。憂鬱感と憂い心をのせて。

続く

後悔と希望 前編

私は愚かだ。何をやってるんだとずっと己に問いかけた。
そんな時が高校時代、たった一度だけあった。
初めて自分の中でもやもやした気持ち悪い何かが渦巻き、自らを苛立たせた。
今でも忘れられないあの日のことだ。


後悔は・・・・していないつもりだった。


始まりは、高校二年の春。鮮やかに咲き始めた桜を祝うかの如く澄み切った青天のあの日だ。
私は毎年恒例の新入生一本釣りを行うために、校内をウロウロしていた。すると、階段の踊り場の方から勇ましい男子の叫び声が聞こえた。隠れてその様子を見てみると、眼鏡をかけた見かけない男子と一般女子よりも一回りも二回りも小さい女子がいた。多分新入生だろう。

「いい! 噂どおりだ! そのストレートな所に惚れた!」

その様子から察するに、眼鏡の男子の告白といったところか。
男子の方が叫んだ途端、西洋人形の如く小柄な女子は鬱陶しそうな表情をしながら男子に右フックをかました。その容姿に似合わぬ腕っ節をもって相手を屈服させ、猛々しくその場を去っていった。
男子はしばらく苦しそうにうごめいていたが、やがて溜息混じりの、憂鬱感の浮かぶ顔で一段目の階段に腰を掛けた。
――こいつは真性の 『馬鹿』 だな・・・私ははっきりそう思った。そりゃあ近づいたら殺すよ? と焦燥感が高まりまくっている奴に変に行動を起こしたらあのような結果になるわな。
だが、しかし面白い奴でもあると思った。今まで今年入学した一年次どもを見てきたが、ここまで威勢がよく、ここまで 『馬鹿』 になれる野郎は初めて見た。まあ先程告白した女の方が勇ましかったことは伏せておくが。
私は迷わなかった。今年度の有望な人材だと、確信をもって生徒会の上級生にも自慢できるくらい。

「おい、そこの新入生!」

男子は振り向き、阿呆みたいに口を開けたまま私を見つめている。私は言葉を続ける。

「先程の一部始終を見させてもらったぞ。ふられたみたいだな? 大丈夫、長い高校生活色々な事がある。そう、まだ始まったばかりだ! 私について来い! どっさりとある事務仕事で多忙にさせお前を立ち直らせてやる! 言っとくが、お前に拒否権はないからな!」

呆然として動かない一年男子の左腕を引っ張りながら生徒会に連行させた。男子の方は未だ何が何やらよく分からないような顔をして、流れるままに入部届けの印を押していた。


これが、北村祐作との初めての出会いだった。


その年で入部させた一年は限りなく少なかったが、北村は同学年は勿論、上級生にも劣らぬ事務処理能力を持って庶務の仕事をこなし、かつソフトボール部の活動も兼ねていた。やはり私の目に狂いはなかった。こいつはできる奴だったのだ。ただ、一つ気になる部分を除いては。

これは夏休みのある日の生徒会の集まりの話だ。
この日は本来午前中に集まるつもりだったが、北村がソフトボール部で練習があるので午後に日程をスライドされた。
北村が私たちと合流した後、暑さの和らぐ時刻でのこと。

「副会長すみません、この部分はどうすればよろしいでしょうか?」

「ふむ、どれみせて・・・っくせえ! てめえ、北村妙に汗臭えじゃねえか!? その状態で生徒会室にいるとはいい度胸してんじゃねえか?」

「え・・あ、すみません、部活を途中で抜けてきたもんで」

「いい訳は聞きたくねえ。さっさとシャワー浴びてきやがれ! 臭くて鼻が折れそうなんだよ!」

「わ、分かりました!今すぐ浴びてきます!」

「さっさと行ってきやがれ! ・・・てここで脱ぐな!」

「え、でもその方がシャワー浴びるときに楽で」

「てめえは・・・ほんとに真性の 『馬鹿』 だな!」

言葉どおりの意味だ。北村は、本当に馬鹿・・というよりもむしろ天然に近いと言ってもよいかもしれない。暑くなると、生徒会室で女子がいても気にせずYシャツを脱いで半裸状態になるし、6月にあった生徒会会議では三年の女子の先輩に 「すいません、先輩がトイレに行きたそうなので中断したほうが良いのでは?」 と色んな意味で空気の読めない発言をしたり、とにかくこいつは正直すぎるのだ。


それが私は快く思わなかった。
北村は・・・そのままではいけないのだ。


しばらくして、北村は非常に爽やかな表情をして戻ってきた。先程の自らの汗でベトベトになっていた体が嘘のように涼しげになっている。

「あれ、他の人たちは?」

「他の同級生や上級生は私が少しばかり席を外してもらうように頼んでおいた。北村、お前に話がある」

「俺に・・ですか?」

「ああ、知っていると思うが10月には生徒会長立候補選挙があってな。私はそれに立候補する予定だ。その際に副会長は生徒会長が任命することができるのだが、」

「副会長には、お前を任命しようと思っている」

「え・・・?」

北村は丸い目を見開いて、小さく口を開けたまま呆然としていた。その顔で思わず笑ってしまいそうになるのを必死に抑える。

「言っとくが、一切の反論は認めないぞ? 副会長の業務内容なら教えてやってもいいがな」

「本当に・・・俺でよろしいのですか?」

「しつこい奴だな!お前は黙って私の後についてくればいいんだよ!」

北村は呆然とした顔から最近咲き始めたひまわりの様に満面の笑みを浮かべて、起立、上半身をほぼ正確に45度前方に傾倒させる最敬礼を行い、 「ありがとうございます!」 と相変わらず威勢のいい声を発した。

私の話を聞いていた時の北村の瞳にはこれからの希望に胸を躍らせるような輝きが見えた気がして、私はそれがとても喜ばしいことだった。何故なら、彼の表情が拒絶等の反応を示すことに、自分自身で恐怖を感じていたからだ。何故恐怖を感じたのか分からなかった。多分、有望な人材が年々減っている中で見つけた宝を無くすことがそういう感情を植え付けたのだ、と思った。


その時までは、そう自分に言い聞かせていた。


「その話はとりあえず置いとこうか。もう一つ私がお前に物申したいことがある」

「・・・」

返事がない。もう一度呼んだがやはり返事がない。まるで時間が止まったかのように45度のお辞儀を保ったままピクリとも動かない。・・こいつまさか最敬礼しながら本当に死んでいるわけじゃないよな? いや、北村なら有り得ることだから余計に怖い。少々手荒だが、ずっとこのままだとこっちが困るからこの方法で起こしてやろうか。

「北村・・・おい、北村・・・・・いい加減に起 ・ き ・ ろ!!!!!!!」

「・・・うぐっ!!!」

腹部目掛けてアッパーカットを容赦なく思い切り打ちこんでやった。北村は綺麗に円を描きながら吹き飛んで勢いよくそのまま床に落ちていった。

「いたた・・・・ っは !! 俺は一体何を !?」

「いいからさっさと起きやがれ!話を先に進めなくてイライラしてんだよ!」

打ち込まれて立ち上がれない北村を尻目に、私は先程から言いたくてうずうずしていたことをマシンガンの如く標的に撃ちまくってやった。

「てめえの耳をよくかっぽじって聞けよ? お前は自分の性格に対して一度でも考えた事があるか? ・・・無いようだから教えてやる。お前は正直言って行動 ・ 言動ともにバカなんだよ!バカすぎるんだ!それのせいでどれだけ仕事に支障をきたしてんだ? もっと冷静沈着にあらゆる角度から物事を捉えることを考えろ! それができねえんだったらお前は絶対将来後悔するぞ!?」

私流マシンガントークを乱れ打ちしたためか、北村は再び小さく開いた口が塞がらない呆然とした状態で聞いていた。そんな状態にも気にも留めず、私は北村にこう付け加えた。

「それだけだ。私が言ったことをもっと冷静に、賢くなって考えてみろ。私のように・・・な」

それだけ言って、私はあらかじめ教科書や筆箱、生徒会の書類を詰めておいた鞄を手に取り、席を立つ。

「今の話。忘れんじゃないぞ? 私は、お前の事を信じてるからな」

いまだに呆然としている北村に 「じゃあな。残りの仕事頑張れよ」 と一言つけて、生徒会室を後にした。
――北村は、もっと高みを目指さなくてはならない。こいつは何処までもいけると思った。ならば、こいつの馬鹿で、正直な部分を私が改善して導いてやろう。でなければ、上級生が認めることもないし、同級生や下級生がついていくことは殆どない。周りが認めないのならば、私がどんな手を使ってでもこいつを周りから認められるぐらいにこきを使ってやろう。
私は、北村をあの人に胸を張って自慢できるような存在になってほしい。私たちの英雄みたいに。会長立候補は以前から決めていたが、副会長任命はあいつが、北村が入部したときに決めたのだから。
さて、もう少し使い物になってあいつの性格が改善されてきたら、私の夢でも語ってやろうかな。あれは今のところ家族、先生の他にはあの人しか教えていないからな。


それまで・・・私が納得できるぐらいにはなれよ。
北村。


続く

とらドラ!SSS 川嶋亜美

この世界には人はおろか、生物など存在しません

代わりに複数の色が世界を支配しています

その中でも黒色と赤色は忌み嫌われていました

赤色は気に入らない事があると相手を威嚇し

黒色は黒いというただそれだけの理由で周りを恐れられていました

ある日、黒色が白色に羨望と恋心を抱き

またある時は赤色が青色に恋心を抱き始めました

二つは相反する色ながらも、目標に向かって協力していきました

結果は・・・散々でした

そして二つの恋が打ち砕かれてから、世界が混沌と化してしまいました

互いの色が憎しみ合うように

何故こうなってしまったのかは分かりません

誰にも・・・ね




さて、最後に質問…
この様子を語っているのはだ~れ?





「ふぅ・・・」

最後の一文を書き終え、一息つく。
自販機と自販機のスペース。いつものこの場所で体育座りをしている。

「何書いてるんだろう、私」

最近になって始めたポエム。何故始めたのかははっきりとわからない。
ただ、書かずにはいられなかったのかもしれない。
書き終えてすぐに誰かの足音が聞こえてきたので持っていた手帳をお尻の後ろに隠す。

「お? 川嶋じゃないか?・・・相変わらずそんな狭いとこに」

自販機の前に現れたのは高須君。何故かここにいるといつも彼と会う。他の知り合いとも会わないように抜け出してきたのに。

「いいの。ここは私の場所なんだから」

できれば誰とも会いたくはなかった。特に彼とは。しかも、彼がそれについて全くの無自覚なのが余計に私の傷を抉る。なんて罪深い性格なのだろう。そんなことだから ゛本命の゛相手だけでなく、自分までも壊してしまうんだ。そう、これから、絶対にね・・・。

「お?もう行くのか?なんかさっき作業していたみたいだったけどいいのか?」

「別に~。ていうかさ、プライバシーを覗くのは犯罪だと思うんだけど?」

「なんでそうなるんだよ・・・まあいいや、そこ座らせてもらうぞ?」

「ご自由に。私、先に行ってるわ」

私は後ろに隠していた手帳を素早くポケットにしまい、立ち上がりそのままその場を去ろうとした。・・したのだが、少し進んだところで自分の足が私の意思に反するかのように止まってしまった。

「ん?どうしたんだ、川嶋?」

「・・・あ~高須君に聞きたいことがあるんだけど、」

「ああ、何だ?」

「私は周りから見て何色だと思う?」

「は?」

彼が何を言ってるんだと困った顔をしているのを見ながら、私は再び歩き出す。

「お、おい川嶋! 俺はまだ何も答えて、」

「ごめん、やっぱり何でもない。無かった事にして」

その後も、後ろから彼が私に何か叫んでいたが気にせず立ち去った。
歩きながら廊下の天井を見上げながら溜息を吐く。なんだろう、このやりきれない気持ちは。

そのまま教室には戻らず女子トイレに早足で駆け込む。勿論誰もいないことを確認しながら。
洗面台の鏡。その前に立ち、鏡に写りこんでいる自分を見つめる。

そして鏡の中の子に笑顔で質問した。

「アナタハイッタイナニモノデスカ?」

終わり

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