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たいがのゆううつ

このサイトはマイペースに二次創作や漫画・小説などを淡々と更新していきます。過度の期待はしないでください。あとPCのデスクトップから3m離れて見やがってください。

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涼宮ハルヒの憂鬱の二次創作を中心でやっていく方針です。あと自身の日々の徒然なる日記好きなラノベの紹介等も書いていきます。

社会人になり5年経ち、色々と考えなければいけない時期に来ているかも

最近はラブライブの曲ばかり聴いています
ラブライバーに、私はなりたい・・・

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後悔と希望 後編 ・・・と日記

お久しぶりです。・・・ってこのブログで日記書くのまた空いたな~
とりあえず…今やっている仕事が色々な意味でヤバいです…。それはもう色んな面で…。
・・・書かなければよかったと、今は後悔している。…何て言う事を書いてるんだろう俺…

それはそうと、とらドラ!の狩野すみれさんのSSを更新しました。
タイトルは『後悔と希望』 です。(タイトル考えるの難しい…)
一応これで完結です。本編の部分はね(ぇ
というわけで外伝的な話をまた書くと思います。
でもその前にいい加減ハルヒSSも区切りをつけないと…間を何度も空けるから多分訳分からなくなっているかと思う;

あと、これからはSSは追記に置くことにしました。今まで追記の存在に気付いていない俺ってorz
とりあえずこれでまた整理されたはず。
SSを読まれる方は続きを読むからどうぞ。

さて、コミケが近づいてきたな。戦の準備でもするか(ぉ
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後悔と希望 中編その2

パッチリと目が覚めた。これ以上ないほどの目覚めの良さだった。今日はあんなことがあったのに、気だるさや眠気が全くないのだ。しかし、その時が夜だったという事実を除けば大いに喜べたのだが。

「・・・ちぃ。まだ一時かよ」

そう、現在の時刻は真夜中の一時を過ぎたばかりであった。窓に目を向けると、上弦の月が街灯の少ない片田舎に光をもたらしている様子がうかがえた。
今日は色々な意味で最悪な日だった。図書館では何度も呆けていたらしく、勉強が全くと言っていいほど進まなかったり、私のそばにいた友人から私の恋愛話をしつこく迫られたり。そう言って、そんな状況を作り上げたのが他ならぬ私自身だから余計にこの状況を収拾できないでいる。

「やはり・・・・するべ」

突然ノックする音が聞こえて軽く驚いてしまった。誰だよ、こんな夜中に。

「あの・・すみれ?まだ寝てないのなら、中に入れてくれる?」

・・・あぁ、マリーか。しょうがねえな、今開けるからちょっと待ちな。
溜息をつきながら立ち、木製のドアをゆっくりと開けた。目の前の金髪女が真剣な眼で私を見つめている。彼女は何も言わないで私のベットに座り、

「一緒に・・・寝ない?」

はぁ・・・高校生にもなって友人と寝ることになろうとは考えてなかったよ。まして今は留学している身であるのにな。ベットの敷地面積が半分になって落ちそうじゃないか?これでは余計に寝られそうにない。そんなことより、

「マリー、お前、用事はこれだけじゃあないんだろ?他にあるんじゃないか?」

「はは、ばれちゃったか」

こいつはいつも意地悪そうな顔で私をおちょくる癖に、今の相手は本当に申し訳なさそうな顔をしてやがる。ったく、こいつは・・・。

「………いいよ。話すわ。ここに来る前の 『半年間』 の話をな」

「い、いいの!?」

「ああ、だがよく覚えておけ。これはお前と私だけの秘密だ。ここの主人はともかく、大学関係の奴らには何があっても漏らすな」

「大丈夫よ、そんなことするわけないじゃない。私たち、友達でしょ?」

そう言うマリーの顔からは誰もが和みそうな笑顔がほころんだ。
そんなに話を聞きたかったのかよ?全く、変わった奴だよ・・・。
私は追憶にふけるように一つ一つ掻い摘んでいった。

私が生徒会長となり北村を副生徒会長に推薦し仕事がある度に呼びまわし何度も付き合わせた事、今年入部してきた(正確には私が入部させた) 不幸な庶務を北村と一緒におちょっくった事、その庶務を私の過剰なまでの天然で馬鹿な妹を引っ付けるために北村と組んで手助けをした事、その過程でアルバムの写真を捏造するための合宿にていつ酒を飲んだのか確かな記憶は無いのだが高校のプールで大はしゃぎした事、そしてそこで生徒会みんなの夢を語った事、文化祭を盛大に盛り上げた事をまず話した。……そして…

「その文化祭の次の日の慰労会で、私は………」

先方の都合で留学する日が早まった事を伝えた。その知らせは私自身にも急なものであったが、早ければ早いほどいい。そう思い了承した、と。私の妹はもちろんその事実について知っていたし、他の生徒会役員、文化祭実行委員全員寂しそうな顔をしたが頑張れよだの外国に行っても元気でいてくださいだのエールを送ってくれた。
しかし、その時の北村は私に何も言わなかった。何でもいいから言って欲しかったと心の片隅で密かに私は思った。
それでも、今思えば言えなかったのかもしれない。私の記憶が間違ってなければ、その時の北村は目から生気が抜け茫然としていた様子だったはずだから。

その数週間後、北村は…グレた。短髪を金色に染め、部活動には無断で休み、生徒会長立候補は辞め、ついには学校にさえ来なくなった時があった。それと同時に、私ともその間全く口を利かなくなった。
その時の私は、これ以上ないまでの動揺と自身に対する責任感が大きく私の心を乱れさせた。
何故…お前はこんなところで変な道に行くんだ? お前はそんなことをしている暇はないだろう?
あの川嶋とかいう猛獣女と同じクラスの女が私にチクリと言った。原因に心当たりがあるのではと。無論、あった。あったというか、原因そのものが私だと分かっていた。しかし、そう思いながらも北村には失望していた。そんなことで生徒会やその後の人生を台無しにするのならば、もうお前とは関係ないと。
ただ、やはり寂しかった。こいつなら私を分かってくれるかと思ったのに。笑顔で送ってくれると思ったのに。
そういう意味での失望の方が大きかった。
ただ、その後は猛獣女とそれにいつもついている高須という男が、北村のために生徒会を支配するだとか言って立候補して北村のやる気を出させようとしたのは、途中大いに笑わせてもらったが良い友人を持っているなと感心した。私はもちろん直接は干渉しなかったが。そのおかげで北村は生徒会長に立候補すると言ったらしいのだが。
…こいつは直前になって迷いが生じたらしい。んで結局辞めるだのと言いやがったのさ。こいつは私に一本釣りにされて過ごしてきた二年間がどうのこうのとかほざいたり、現実を受け入れられないとか何だとか………。
わたしはもう我慢ならなかった。
そう思った瞬間、私は頭の意思とは勝手に体は北村の方へ動き、口は北村へ罵倒ではなく今の今まで言えなかった北村の未来へのエールをこれまたマシンガンの如く撃ちまくってやっていた。
私が去ったあと、後ろから急いで駆けだす足音が聞こえた。…ったく、廊下は部活動以外走るのは禁止なんだぜ? まあ今日だけは注意せずに知らなかったふりをしていてやるよ。早く恋ヶ窪先生のもとに急ぐんだな。
これで安心した。北村がやっと決意してくれた。これで、私は気兼ねなく留学する事が出来る。

しかし、それは間違いだとすぐに気付いた。何かまだもやもやしたものがねっとりと私の中で絡みついて離さない。
そのもやもやしたものが、この後すぐに判明してしまう。

「生徒会長選挙の当日のことだ」

あいつはグレた事なんてなかったみたいに堂々と体育館のステージに立ちやがった。この時だけはあいつが輝いて見えちまったさ。不意にそう感じた自分が少し恥ずかしい。

『ただいまご紹介にあずかりました、北村祐作です。私は、――いや俺は』

さあ、言いたい事を全部吐いちまいな。これからはお前の独壇場だ。この学校をどうするのか、どうしたいのか、残さず出せ。
緊張した目つきで一瞬私に目配りをした。気にするな、私はお前を…

『俺は、会長、あなたが、好きだ―――――――――――――――!!』

マイクのボリュームをこれでもかというくらいに大音量で叫び放った。今までの気持ちを全開放する勢いで。
私は開いた口が塞がらなかった。頭の中は真っ白。完全に思考は停止していた。
北村が熱意を込めて演説しているのはわかる。だが、肝心の中身は殆ど聞き取れなかった。聞き取れたのは、最後のこの言葉だけ。

『…――望みは――ゼロですか!?俺と会長の間には、本当に、特別な縁などないのでしょうか!?』

そして、一礼。
もやもやしたものがまた蠢きだした。しかも、それは今までの比ではないくらいに暴れだしていた。
――お前……自分が何を言っているのか分かってるのか…?
その時に北村に返した内容は、いつものようにそっけなく北村に一票よろしくと宣伝してやった。
これでいい。これでいいのだ。あんな馬鹿な事をあいつは言うのだから、本当は怒鳴ってやりたかったのだが今日はあいつの晴れ舞台だ。それを汚すのは可哀相だろう。…そう思ったが、もやもやが消えない。
生徒会選挙が終わり、教室に戻ろうと廊下を歩いていたら、北村と同級生の高須という奴が私を呼びとめた。
高須が私を呼びとめた理由は、予想通り北村の事についてだった。昨日私が北村へのエールで前を押した。なのに、何故あんな回答で 『逃げた』 のか。あんなにも平気に。

――ズキッ…

『そうやって……また逃げるのかよ……』

『賢くって……あんたみたいにかよ!』

――ドクッ…ドクッ…

痛い…気持ちが悪い……。
告白しろとは言ってないだとか、逃げる事は悪い事ではないとか、自分は器用に賢く生きるために逃げる…とか言った覚えがある…が気持ち悪い……全部が思い出せない。思い出すと、体内にあるものを全部嘔吐してしまいそうだ。
私の中にいる虫が、早くここから離れろと命令する。それに従って早急に話を切り上げようと、高須に言った最後の一言だけは忘れる事が出来ない。

『……あいつがわたしみたいに賢くて 『悪いヘビ』 に利用されないようにな』

そして、あいつが、猛獣女こと逢坂大河が木刀を持って私のクラスへ殴りこみに来た。
物凄い形相だった。リアルな猛虎よりも殺気立った小さな肉食獣。あの二年の生徒会の一本釣りの時とは違うものだとわかった。

ここからは前回マリーに伝えられなかった回想通りだ。もう自分がその時に何を言ったのか詳細を思い出せない。
仮に思いだしてしまえば、そこで私の心は壊れてしまう。そんな恐怖が襲うから。
ただ言える事は、このもやもやした気分はただの感情ではなかった。元会長を気にしていたこと以上に北村を意識していたのだ。ただ、このまま進めば間違いなくそれぞれ別の道へ進まねばならないだろうこともわかっていた。
いつも一緒にいた奴がいなくなる。それを、自分自身で早めてしまった。もっとあいつをこき使ってやりたかったのに。
簡単な話だ。私は、あいつが……私の目から離せなくなっていた。あいつの性格がどうとかではない。あいつのことでできることならば何でもしてやりたい。これを恋愛心理でないとしたら何なのだろうか?

ここまで話してふと気付くと、布団が水でびっしょり濡れていた。それと同時に、大量の涙を流していたことにようやく気付いた。

「ありがとう、話してくれて。辛かったでしょう、この間の日々が」

マリーが同情でもなく、憂いでもなく、ただ優しく微笑んでくれて私の中の何かが弾け飛んだ気がした。

「……あぁ」

私はただ、そう返事をした。

後半その二

「へっくしょん!!」

季節が秋だがまだまだ肌寒くなるレベルではないのにこのくしゃみ。嫌な悪寒が背筋をなぞってきやがる。
鼻をすすりながらまた歩き始める。後ろからついてくる気配。さっきからこれだ。隣で歩いている国木田はさほど気にはしていない様子だが。

「谷口はまだ後ろからついてくる人が気になってるの?」

「ばかやろう、そんなん決まってるじゃないか。あんなの気持ち悪い以外の何物でもないだろ?」

「まあね、初めての人と会って始めの言葉があれはねぇ…」

「何であんたたち消えてないの!?…だもんねぇ」
「何であんたたち消えてないの!?…だからなぁ」

俺は重く溜息をして自分の周囲を見回す。OK、誰もいないようだ。今の俺には余裕など皆無で自分で言うのも恥ずかしいが、結構なチキン野郎だ。未だにビクビクが止まらないぜ。
ちなみに国木田よ。お前は淡々とその時のことを話しているけど、何でお前は全然気にならないんだよ?

「僕のことはどうでもいいけど、ほんとに何者なんだろうね?ものすごく切羽詰まってるようだったけど」

「知らねえよ、そんなの。とにかく恐えから早くまこうぜ?絶対ヤバ」

「ちょっと待ちなさい!!!そこの二人!」

来たよ・・・悪い意味でktkrと略してもよかったんだが、って思っているそばからストーキングしてきた女二人共が近づいてきやがった。

俺と国木田は今貞操の危機に瀕している。どうしたのかと言うと、簡単な話だ。
何処の誰とも知らない女二人に訳分からないことを言われ、それがうざかったからそいつらを無視したらどこまでもついてくる。いわゆるストーカー行為を俺たちはされていたわけだ。
男が女をストーキングするのはよくある話だが、女が男をストーキングするなんて俺は初めて聞くわ。
「でもナンパはいつも失敗に終わってるんでしょ?だったら今の状況を谷口は喜ぶべきじゃないかな?」と国木田は言うが、違う、国木田、それは違うんだぞ?自分の力で女をものにすることこそ意味があるわけで、いつまでも女がとってくれるのを待つのはそんなのは男じゃねえんだよ?・・・って国木田人の話を聞けよ!?

「さっきはやっと捕まえたのに、何で逃げるのよ!?ちょっと人の話を聞きなさいよ!?」

そりゃあ逃げるに決まってるだろ、常識的に考えて。常識を理解していない奴と何ら変わらなく対応する方がどうかと思うけどな。
つーか何で犯罪行為をする相手に、俺らが威圧的に睨まれなくちゃならないんだ?相手が女であろうとこれ以上の変質者は他に・・あー、そういえば涼宮がいたな。そういえば最近授業にも出てなかったから忘れてたけど、もしかしてこいつらも涼宮たちと関係ある奴らか?

「谷口ー。そんなに苛々していたらまたこの人たち逃げちゃうよ?お手柔らかにいった方がいいんじゃない?」

「えーそんな柔らかに行ったらまた逃げられるって!全く、だから国木田は大人しいっていわれるのよ。…まあ、そんなことだからあんたら二人、私たちと一緒に、」

「学校の屋上に来なさい!」

……どうしたらそういう台詞が出てくるんだよ、この女。ていうかこのくちうるさくてバカっぽい女と少し背が低くておっとりとしている女がそれぞれ俺たちと同じ名字なのは偶然だと思うが、国木田とあの背が低いほうを比較してっと雰囲気がどことなく似ているんだよな…。
…気のせいだよな。俺の気のせいだよね?俺たちってそんなに電波じゃない…よね?

「えーと、誰だかは知らないけど初めて会った人にいきなり消えろはないんじゃないんすか?」

「あれ?あたしそんなこと言ったっけ?」

「十中八九言ったと断言しますよ?」

「さっきの話を抜きにしても、僕たちが誰とも知らない人にいきなりつくのはどうかと思うよ。君たちが着ている制服で僕たちと同じ高校だということだけで、君たちとは全く面識がないわけだし」

「大丈夫。それに関しては全く問題ないから」

何が全く問題ないだよ。小さい国木田に似ているほうが無邪気に微笑む姿を向けられているにも関わらず、恐怖しか感じねぇ。おまけに消えてくれの次は高校の屋上に一緒に来いだぞ?…俺と国木田は今日は最高に運がない日だと確信したぜ。なんたって危険度MAXの電波女が餌のない釣竿に引っかかったんだからな。

「だって、あんたたちは、私たちだから」

「そうそう、俺たちはおまえt……は?」

……国木田。目の前にいる女が発した言葉をお前は理解できたか?…Noか。…奇遇だな、俺もだ。
だめだこいつ、はやく何とか……できねえよ。こいつはもう俺達で手に負える人間ではないことを今再確認したよ。
残る選択肢は二つ。俺自慢の話術で相手を夢中にさせて上手く逃げる道を作ること。もう一つは、相手のことなんか考えずにとにかく逃げる。逃げまくる。逃げれば海路の日和ありってことわざもあるからな。…国木田、人を遠い目で見るのやめてくれるか?

「ていうか本当に何であんたたちがここにいるか訳分からないわ。涼宮が何とかするなんてキョンが言ってたのに、話が違うじゃない。そんで私たちはこの世界で迷い人となりましたなんて笑い事じゃないわよ」

「というわけで、無理矢理で悪いけどついてきてくださいね。そうじゃないと……」

国木田似の女が一呼吸置いたとき、再び訪れた恐怖を感じ反射的に一歩引いた。この威圧感とも言えない気は何なんだよ…。

「大変なことになりますよ……」

ああ、つまり俺たちには拒否権というものは存在しないんだな。国木田も棒立ちになって全く動かない状態だし、俺たち、これからどうなっちょうの?どうすんの、これ!?続くの!?

「ていうか、アンタウザい」
「お前が言うな」

「谷口、五十歩百歩って言葉知ってるよね?」
「谷口、五十歩百歩って言葉知ってるわよね?」


また、とある北高校舎の生徒会室での出来事。
この北高生徒会長である青年が厳かな態度で専用のパイプ椅子にどっしりと座って腕組をしている。
そのすぐ後ろには、朝比奈みくると同学年である緑色の髪をした少女が脇役に徹するかのように微動だにせずたたずんでいる。いつもはその他に副会長や会計などの生徒も混じって仕事を行うはずであった。
だが、この空間も混沌の一部と化していた。二人の目の前には似たように腕組をしながらじっと会長を睨んでいる眼鏡をかけた女性と短い緑色の髪をした青年が対峙していた。

「それでは、君たちの話をまとめるとだ…」

厳かな態度と腕組をした態度はそのままに先程から睨みを利かせる女性を真っ直ぐ見つめる。

「貴女方は、我々の高校の生徒に呼び出されてここまで来たと。そうしたら、」

「私たちが抹消されていたはずが何故かここにいると。そして元に戻るために私たちと一緒にこの校舎の屋上についてこい。そのようなところでしょうか?」

「喜緑君、私が言おうとしていた台詞を奪わないでもらえるかな?」

「フフッ。申し訳ありません」

生徒会長の後ろに控えている書記の喜緑江美里が笑顔で微笑んでいる。にもかかわらず、生徒会長は先程から頑なな態度を変えようとしない。彼女たちが突如この生徒会室から来場してから盧舎那仏坐像の如く殆ど動かない。

――はぁ?馬鹿じゃねぇか?もう頭がニギヤカどころじゃねぇ。何でよりにもよってこんな訳の分からない校外の奴らがこんな所へ来たんだよ?キチガイという言葉を当てはめなくて何を該当すればいい?それに……

「はい、その通りです。まあ、多分後ろのお方は少しは事情を察しているとは思いますが」

「喜緑。貴方は黙ってなさい。…まあ、我々の話したことを突然告白されても理解はできないでしょう。特にここの高校の生徒会長さんはお困りの様子であるようですしね」

古泉一樹に演じる事を任された 『尊大な生徒会長』 像が彼の特徴だ。ここで述べておくが、彼が現在演じている生徒会長という役柄は彼の演技もあるが、大半は古泉一樹の所属する機関の連中の知恵によるものである。このような性格の生徒会長が実在しているとしたら、この北高の生徒会長ぐらいしかいないだろう。
その尊大で厳かな生徒会長が彼の目の前にいるのだ。

――目の前の女は何で俺の真似をしてやがるんだよ?それとも単に本当にこういう性格なのか?どちらにしてもだ…

「とにかく、どこの馬の骨とも知らん者の言う事を簡単に信じるわけにはいかんな。悪いが、」

「引き取ってくれ、なんていうんじゃないんだろうねぇ?」

―― …あぁ?この女今何て言いやがった?

態度が急変した。そう感じれるまで長くはかからなかった。さっきまではクールな態度で睨みを利かせていたのにこの一瞬であくどい悪党のような顔になった。まるで目の前にいる奴は全員下衆であると見下す眼、かったるそうに組む足、乱暴に髪をなびかせる様子はもはや厳かなどという言葉を用いる事自体間違っているかのように感じさせる。

「あー…ったく、だるいったらありゃしないわ」

そう言うと彼女は胸元にしまっておいたたばこ箱をとり荒々しく一本口にくわえ、

「喜緑君、ライター」

「かしこまりました。……と言いたいところですが、程々にしてくださいね?いつもなら誰がいなくてもやめさせてるんですからね」

「わかってるわよ、こういうときぐらいいいじゃない?」

――おいおい、こりゃなんだってんだよ?こいつらまるで…

まるで、自分自身を見ているようだった。他人のことを言えるわけではないが、機関などという訳の分からない集団に報酬で釣られて生徒会長の顔と、いつもの自分という仮面をかぶっているのだが彼女の様子がまさにそれだった。しかも彼女が今行った仕草にも身に覚えがある。それに、

「会長。お相手が吸っているからって真似は許しませんからね。やるのなら私がいないときにしてください」

後ろにいる書記の女が俺がたばこを吸っている件を知っていることについてだ。自分としては隠れてばれない様に吸っているはずなのだが、突然禁煙をするよう長い説教を受けた時は焦燥感といつばれたのかという疑問で頭がいっぱいだった。今もこうして管理されている身であることが癪に障るのだ。
このように自分自身に似ている彼女と、自分と喜緑江美里と比較しても変わらないやりとり。これらが酷いまでに自分と喜緑江美里に「似ている」 のだ。ここまでみると流石に気持ち悪くなってくるぐらいだ。
彼女は美味しそうに主流煙を吸い、口をすぼめて吐いた。

「つーかさ、もうそんな堅苦しい演技はやめない? こっちはあんたたちのこと丸わかり何だからね?」

――だからそれがどうしたっての。別に俺自身について調べられることなんざあのニヤケ面した古泉からとうに始まってんだよ。そんなの痛くもかゆくもないっつの。

「……ふーん。黙り続ける気ね。じゃあこっちにも考えがあるわ」

「貴方たちの文芸部室にいる部員の人たちを使っても構わないでしょうか?…構わないですよね?」

「ちょっと、喜緑君。だから私の台詞をとらないでって言ったじゃない?」

――もしかして今のは脅し文句のつもりか?あの一年中頭がひまわり状態の女が所属している部でもサークルでもないキチガイ集団をどうしようが俺の知ったこっちゃねぇよ。ただ古泉と約束した内申書の件だけは少々もったいないが。煮るなり焼くなり好きにするがいいさ。

……と素の性格で言い返してやろうと思ったが、不意に感じた強烈なオーラによってそれは中断させられた。
当然だろう。何せ、自分のすぐ後ろで喜緑江美里が先程の穏やかな表情とは打って変わって黒く重く包まれた空気に包まれていたのだから。

「会長……言いたいことはわかりますよね…?」

宇宙人特有の冷たい視線を目前の二人から俺へと移した。

――おぉ、これはマジで怒ってんな。ここまできてんのは初めてな気がするが。
…と感心している場合ではない。目の前には見知らぬキチガイども、後ろには殺意ともつかないどす黒い感情をあらわにした古泉いわく穏健派の宇宙人。そしてその真ん中には生徒会長の仮面をかぶったただの一般人。
まさしく挟み撃ちの状態だ。まるで猛獣がわんさかいる野原に放り出された気分だ。いや、それを遥かに凌駕しているかもしれない。その中で生き延びる方法があるとすれば…

「…わかった。少々不本意ではあるが屋上まで案内させてもらおう。…ついてきたまえ」

こうするしか道は無いのは誰が見ても分かるだろう。とっとと相手の要求を呑むのが一番の安全だ。それに、後ろからついてきている喜緑江美里も落ち着いていることから俺の選択は間違ってはいないだろう。

「あくまでその仮面を突き通すわけね。訳分かんないの。…まあいいわ、喜緑君行きましょ」

「かしこまりました」

そう言ってあとについていく直前、緑色の短髪の青年は前の眼鏡をかけた男女には一瞬も気付かれないまま緑色の髪の少女に細く殺伐とした眼で、しかし口元は笑ったまま睨みつけた。それに応えるかのように緑色の髪の少女も睨みつける。

「へぇ~。よく躾けているね、君の会長。ビビっているのが丸わかりだよ」

「そんなことはどうでもいいでしょう。なにか言いたいことがあるのでは?」

「はぁ~。まったく、そんなに嫌がらなくても。まあいいや、これから用が済んだら話があるから。それだけだよ」

「……」

緑色の短髪の青年はそう言うと外に出ていく。
一人になった生徒会室。喜緑江美里は、無機質な表情から憂いのある表情へと変わり、そのまま外に出てあとを追う。

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