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たいがのゆううつ

このサイトはマイペースに二次創作や漫画・小説などを淡々と更新していきます。過度の期待はしないでください。あとPCのデスクトップから3m離れて見やがってください。

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涼宮ハルヒの憂鬱の二次創作を中心でやっていく方針です。あと自身の日々の徒然なる日記好きなラノベの紹介等も書いていきます。

社会人になり5年経ち、色々と考えなければいけない時期に来ているかも

最近はラブライブの曲ばかり聴いています
ラブライバーに、私はなりたい・・・

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後悔と希望 中編その1

「Hey ! A violet ! A violet ! Get up !!!!」

甲高い声で、目が覚めた。いつの間にか寝てしまったようだ。
目の前には、この国で初めて友人となった奴が少し怒ったような顔で私を見ていた。ちなみにこいつの名はマリーという。

「A violet ! 貴女寝過ぎね! さっきから何度も呼んでるのに全然起きないからもう夕方になっちゃったじゃない!? 」

「・・やっべー。いつの間にか寝ちまったか。また勉強進めなかったわ・・・。ま、それは何とかなるからいいんだが。てめえ、いいかげんにその名で呼ぶのはやめろ」

「えー? 別にいいじゃない? 花の名からつけられたんでしょう? 良い名前だと思うわよ?」

今いる場所はアメリカのとある有名な大学の図書館で、私とマリーはいつもここで決まって勉強していた。この図書館は、州の中でも上位を争うぐらい巨大な仕様になっていて大学生だけでなく一般市民も利用している。今日も高卒の資格を取るために通信学習をし、それから大学で講義を受けてから図書館で自主学習をしていたのだが・・・。

「それはそうかもしれないが、私は Sumire. と呼んでくれと一番最初にいったはずだがな? それに私は花の良さなんて一欠けらも分からないんだからぶっちゃけどうでもいいんだよ」

「そう、それは残念だわ。素晴らしいと思ったのに。あと言っておくけど、今日はずっとあの窓側の方を見ながらうとうとしていたわよ?最近寝不足じゃないの?」

「ああ、そうなのか・・・。」


――またか。


私は呆れたように胸の内で呟いた。・・何に対してだって?いや、正直言って本当に自虐的と言っていいほど自分自身を罵りたくなるような内容なのだ。
まだ正式に進学したわけではないのだが、そのような事は言い訳できない。去年の10月から既に一年は経つというのに。

それなのに・・・このありさまは何だ?


――狩野すみれ、お前は何をやってるんだ? お前はこんなところまで来て怠惰を貪りに来たわけではないだろう? エンジニアとしてこの世界で誰も見ることができなかったものを見るために留学したのだろう?

「まあ大体想像つくわ。大方自国で何か後悔した、もしくはとても大好きでやりたかったけど、結局やることができなかった出来事があったんでしょう?」

「・・・」

「例えば・・・恋の病とか・・」

私はペラペラ話すマリーの目をじっと凝視していると、マリーは軽く笑って 「ごめんごめん、冗談よ」 と軽く謝り、申し訳なさそうに「そろそろ私ん家に帰ろうか?」 と話を進めた。

「っち・・勘づかれちまったか。ったく、何でいつもお前は勘だけは鋭いんだよ。白状するよ、その通りだ」

できるのならマリーに見せた自分自身の顔を鏡でも使って見てみたいものだ。

「・・・やっぱり。だって貴女の眺めていた方向、全部『西』の方角だったわよ?」

何で気付かれたかはこの際深くは考えないことにしているが、まさか無意識に行っていることを見抜いている奴がいたことには正直驚いた。ていうか私だってそのことに最近になって気付いたのにこの女はどこからその発想に至ったのか教えてほしいところだ。それと同時に、自分のことなのに他人よりも無知だと知らされたことが恥ずかしくなってきた。穴があったら入りたい気持ちだ。
マリー。私はこの女の家でホームステイして生活している。私がはじめてこいつの家に訪れた時から、こいつは無邪気に私と接していた。そしていまに至り、私とマリーはすっかり友人同士となった。私たちが知り合ってから大分経ちこいつの性格等が大体わかってきたのだが、とにかくこいつは勉強では殆どを私に教えてと聞いてくるのに、勘だけはどこの誰よりも鋭いのだ。
それでも今回勘付かれた件に関して言えば、しょうがないかもしれない。憂鬱感いっぱいの雰囲気を出していたのは私自身痛いほどに自覚していたのだから。

「そういえば貴女がホームステイで私の家に来てから一年近く経つけど、高校生活の事について何にも聞いてなかったわね。よければ貴女の彼氏のことと一緒にエピソードを聞きたいんだけど、」

「はぁ!? 何でそこまで話さなきゃなんないんだよ? 白状したんだからもういいだろ!? 早く帰ろうぜ?あと彼氏なんていねえよ!」

「ふ~ん、別に話さなくてもいいけど、明日大学に行ったらすみれが恋の病で悩んでいるって言って、どうしたらいいか分からないから助言を与えてくださいって教授に伝えてあげるけど?」

「~~~~~。・・・あーわかったよ。言えばいいんだろ、言えば」

お前、人の扱い慣れ過ぎじゃないか?さすがにお前のことが恐くなってきたぜ。何か弱みを握られたら逆らう自信がなくなっちまうよ。

「そーそー!それでいいの!貴女の事は全部お見通しなんだから!」

「はいはい、しょうがねえな・・・」

はしゃぐマリーをなだめ、わかったわかったとりあえず外へ出ような、と帰りながら話聞かせるからと身支度を済ませ、数人の司書以外誰もいない図書館を後にした。実はマリーの家はこの図書館から数十キロ先にあるため、毎日バスを利用して通っている。勿論今回も図書館の近くのバス停で 「早く話せ!」 と急かす女を 「バスの中でな」 と言いつつ、できるならこのまま無かった事にしようと密かに望みつつ、到着した日本の型と大差変わりない大きさのいつものバスに乗り、席を確保した。ここから一時間ぐらいかかるので、その間に隣に座っている女が眠ってくれれば良かったと思った。だが自分の考えが甘かったみたいで、座った途端に 「さて、話してもらうからね」 と全く諦めている様子など微塵もない様子に、さすがにもう白旗をあげるしかなかった。

「話せば少しは楽になるかもしれないじゃない? 私だって少しは貴女の助けになるんじゃないかと考えているのよ?」

本当にそう思っているのかは疑問だがな。ただ単に他人のそのような話が好きなだけじゃないか?

「はぁーわかったよ・・・乗り気じゃねえけど。・・・えーと、どこから話せばいいか。もー面倒くせえから高校入学から話すか」

大橋高校へ入学当時、入学後に即生徒会に入部したこと、当時の生徒会の連中は一部を除いて歯応えのない奴が多かった事、そんな状況に苛々したために度々私が全体を指揮することが多かったこと、さらに部員の一人がやらかした不祥事を揉み消すために夏休み中に偽装卒業写真を撮る合宿を行ったこと、そして当時の生徒会長を気になり・・・後に自分の気持ちを明かしたことまでを語った。

「ふ~ん。初めて会った時からこの子は凄いと思ったけど、高校でも相変わらずだったのね」

「ほっとけ」

「ということは、問題の相手はその元会長さん?」

「あ、いや・・・そうじゃないんだが」

そう。あいつに自分の気持ちを明かした時は・・・玉砕した。高校を卒業したら獣医になるために遠くの大学に行くからお前の気持ちは受け取れないと、はっきりと断られた。そしてそれを私は素直に受け取るしかできなかった。卒業式でも最後に話すこともなく。結局あいつは私を副会長に任命したままこの町を出て行ってしまった。涙の一粒も出てこなかった・・・そう覚えている。

「今思い出しても 「こいつ本当に私か?」 と疑いたくなるぐらい自分の性格が未熟だったと感じているよ。玉砕直後なんてどうしたと思うよ? 甘いものを一日何個も食って、それが一ヶ月もかかったんだぜ?」

「うわ~それは大変だったこと・・。ん?それじゃあ最近のメランコリーはどこから?」

「まあ、焦るな。まだ続きがある」

今までの話は私が高校一年の話。新学期が始まる頃には一年のころのショックも和らぎ本格的に生徒会を導いていこうと活気をつけていた時だった。
はっきり言ってしまうと、当時の生徒会のメンバーは私以外で積極的に盛り上げていこうとしていこうとする奴はあまりいなかった。皆楽な方向で運営しようとする輩ばかりで、それが私は面白くなかった。そういう状況なので、毎年恒例の新入生一本釣りでは何としても見込みのある者を見逃すわけにはいかなかった。
そしてこの視力測定不能の目にかけて探した結果・・・見事に大物を釣り上げたのだ。
こいつならもしかしたら自分の意志を継がせることができる・・・そんな奴だとはっきりと認識したのだ。
ここから先は、前回の回想の通りだ。
その一年後には常時不幸な少年と、自分の過剰な露出に気付かない天然すぎる私の妹という色々な意味で面白い人材が入ってきたことはとりあえずここでは割愛させていただく。

私が前回の話を言い終えると、マリーがクエスチョン・マークが頭上にあるかのような顔で、

「う~ん。話の内容からすると、貴女がハイスクール時代の二年目の始めに可愛い後輩が出てきました、とても期待しているぞ、これから頑張れよ。・・・て言っているようだけど・・・」

言いながらマリーは私の顔にゆっくりと近づきながら、意地悪そうな顔に変化し、

「・・・まだ、続きあるでしょ。Su・mi・re・さ・ん?」

「んなっ!?」

「だって、綺麗すぎるんじゃない?私は、『恋の病』 について聞いたのよ?確かに今話したことは嘘ではない。本心だというのは実感したわ。ただ、それで終わりなわけはないわよね?」

「・・・」

「多分、私の想像だけど、本当の核心はその後の話」

「・・・」

私はただ沈黙するしかなかった。正直言えば、その話で納得していれば良かったと思っていたことをこいつは完全に見破っていたのだ。言葉も出なかった。

「・・恐いの?その時の記憶を掘り返されることが?」

「・・・!?」

本当にこいつは私の内側に手を掛けてくれるな。ギュッと絞られるように苦しい上に、針の様なものでチクチク刺しやがるから苦しいってもんじゃ表現が足りねぇくらいなのによ。
しかし、こいつ、マリーの言う事に反論できないでいる自分が言っても説得力の欠片もないことも十二分に分かっている。強がりなんて誰にだってできることぐらいな。
つまり、私は 『臆病者』 なのだ。そのような体験談を面白おかしく語ることもできず、かといってそれについて悩む自分への解決策などを見つけることが出来ず、周りにも抑え込んで溜めてしまっている。
そういえば・・・あの時もそうだったな。あの誰よりも闘争心むき出しのちび女が私に対して言った言葉。あいつのことは、今でも甘ちゃんだと思っているし、あの正直すぎる性格が私は大嫌いだ。ただ、それでも思い出さずにはいられない・・・

『なにが、なにが!躾だよ!あんたはただの 『臆病者』 だ!傷つくのも傷つけるのもあんたは怖いんだ!そのあんたの臆病さが、卑怯さが、北村君を傷つけたんだ!許さない!絶対に許さない!』

『臆病者!卑怯者!自分の心に向き合う事も出来ない弱虫!』

『あんたよりはマシだ逃亡犯!言ってみろ!北村くんの気持ちを受け入れないなら、おまえなんか嫌いだって、言ってみろ!』

・・・そうだ。私は『臆病者』だ。『卑怯者』だ。『弱虫』だ。『逃亡犯』だ。こういう風に言われて泣き言しか言えない私は、元会長に振られたときとは比べられないほどに自分の胸にぽっかり穴が空いてしまった。
・・・ということが今改めて思い知らされた、そんな気がした。やはり、後悔していたのだ。

「・・・嫌なら、いいよ。でも、言いたくなったら、少しでもいいから話してみて。・・・力にはなれると思うから」

そこからバス内は沈黙が漂うようになる。憂鬱感と憂い心をのせて。

続く
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